川崎フロンターレが鹿島アントラーズに快勝し、暫定ながら3位に浮上した。前半19分にはカウンターからMF阿部浩之(27)が3戦連発弾、前半45分にもカウンターからMF長谷川竜也(23)の2戦連発弾でリードし、後半16分には、ペナルティーエリア内の細かいパスワークから途中出場のDF登里享平(26)が今季初ゴールを決めた。

 終盤は鹿島の厚い攻めに押し込まれ我慢の時間帯が続いた。だが、守備陣が体を張り、相手に17本のシュートを浴びながらも3戦連続完封勝利で試合を締めた。昨季のチャンピオンシップ(CS)、天皇杯決勝で対戦して敗れ、悲願のタイトル獲得を阻まれていた。主将のFW小林悠(29)も「鹿島との差は、球際の部分や戦う気持ちにあった」と痛感。鬼木達監督は、就任直後から激しい球際で戦う姿勢を求め続けてきた。小林は「戦う姿勢、勝ちたい気持ちを見せられたと思うし、それが勝ち点3につながった」と振り返った。阿部は「したたかに勝負強く戦って結果につながったのは良かったと思う」と話す一方で「磐田戦に続いて押し込まれる時間帯が続くといずれやられる。ボールを保持する時間帯を増やしていかないと」と課題も掲げていた。