湘南ベルマーレの曹貴裁監督(48)が試合後、後半ロスタイム2分の失点で敗れ、今季初のホームでの連敗を喫したモンテディオ山形戦後、BMWスタジアムで、約1時間半にわたり、一部選手を集めての緊急会談を開いた。

 曹監督は監督会見終了後、ロッカールームに足を運んだ。そしてMF菊地俊介(25)、GK秋元陽太(29)、右ひざ前十字靱帯(じんたい)損傷で長期離脱中のFW高山薫(28)と右ひざの負傷で離脱中のMF藤田征也(29)の4選手を呼び、スタジアム内の1室に消えた。

 曹監督は監督会見の中で、「自分が出来ないから周りに要求できず、テンションが下がって決めきれない。(選手の)自立…僕のせいだと思うけれど、まだまだ甘い。お人よし…自分が出来ないから人に要求できないという、くだらない善人ぶりをやめてほしい」などと、冷静な語り口ながらも、選手が互いに要求できていないと厳しく指摘した。

 菊地は緊急会談の内容について聞かれ「お互い、厳しく要求しあうというか、やってはいけないミス、軽いプレーに対し、チームの要求が必要という話もしました。そこは年齢を問わず、ピッチの中でメンバーは言わなければいけない(と話した)」と語った。

 4月15日のFC岐阜戦に3-3で引き分けた後も、菊地、秋元、DF石原広教、杉岡大暉、MF石川俊輝、斉藤未月が、曹監督に会見後にピッチに呼ばれ“青空反省会”が開かれたが、その時は20分強だった。菊地は「試合後(こんなに長い会談は)ないですけど…いろいろ話をしたんで、次に生かせればいい。全部が全部、悪いわけではない。整理して、映像を見ながら自分自身、確認したい」と反省した。

 秋元は「選択するべきプレーを判断し、みんなで統一していかないと、ああいう失点につながる。みんなで、しっかり共通認識をしたい」と答えた。曹監督に何を言われたかと聞かれると「まぁ…それは、自分たちの中で、しっかり受け止めていきたい。今、この場で言えることではない」と明言を避けた。【村上幸将】