浦和レッズのミハイロ・ペトロビッチ監督(59)が、監督業の厳しさについて語った。

 4日、17位に低迷するサンフレッチェ広島の森保一監督の退任が発表された。ペトロビッチ監督が12年に浦和にくる前に指揮をとった広島で苦楽を共にし、ペトロビッチ監督の後を継いで12年シーズンから合わせて3度のリーグ制覇を果たした名将でもある。その森保監督の退任について「共に戦った仲間であり、素晴らしい指導者。心が痛い」と静かな声で話した。

 今季はライバル大宮アルディージャの渋谷洋樹監督ら、すでに複数チームの監督が成績不振などを理由にチームを去っている。「いかに我々の仕事が厳しいものか」。ペトロビッチ監督は続けた。「過去に3度の優勝があったとしても、ここ2、3カ月の結果が出ずに退任となる」。選手だけでなく、監督も勝負と結果の世界。「選手を10人変えるより、1人の監督を変える方がベターでしょう」との考え方も語った。

 浦和は前節の広島戦に4-3で勝利したが、それまでの7試合では3連敗を含め5敗と調子を落としていた。森保監督は退任となったが、「逆に我々が負けていたら、クラブはどういうアクションを起こしたかもわからない。明日はわが身を心配しなければいけない仕事だ」と、シビアな部分を口にした。

 連勝を狙う浦和は、ACLによる延期分の第13節川崎フロンターレ戦(等々力)を翌日に控え、さいたま市内で約1時間の調整を行った。3日には急きょミーティングを開いて選手との意見交換も行った指揮官は「川崎は状態がいい。我々は運動量、球際(の戦い)、アグレッシブさがまだいいとは言えない。改善しなければ」と話した。