3年ぶり、師弟コンビ復活へ。サンフレッチェ広島から期限付き移籍したベガルタ仙台MF野津田岳人(23)が、明日19日のアウェー・アルビレックス新潟戦で移籍後初出場する可能性が浮上した。17日、練習の紅白戦2本目では主力組でプレー。13年から2季、広島で一緒だったFW石原直樹(33)とともにシャドーで出場した。師匠のお墨付きを得た期待のストライカーは、昨季所属した古巣新潟との対決に向け、勝利を誓った。

 野津田は広島時代にこなしたシャドーでのプレーを振り返り「仙台には自由さがある。やりやすい感覚がある」と手応えをつかんだようだ。旧広島コンビのパス交換から、ゴール前に攻め込んだ。石原からは「飛び出しとか、自分で左足のシュートに持って行く形もある。そういうシーンを多く引き出せるようにプレーできたらいい」と評価された。

 広島時代、石原には世話になった。カフェでサッカー談議に花を咲かせ、自宅にも招待され家族ぐるみの付き合いがあった。「見た目はクールですけど、サッカーに対して熱いものを持っている」と野津田。ゴールに近づくための動きだしやポジショニングについて教わった。今月、仙台に移籍した直後に石原家の近くの日本料理店で食事をし、「子どもたちも大きくなっていましたね」と再会を喜んだ。

 仙台の戦術についてのレクチャーもバッチリ受講した。新潟戦は途中出場が濃厚だが、出場すれば14年11月甲府戦以来、3季ぶりに2人そろってプレーすることになりそうだ。「ナオくん(石原)が一緒にやってくれるとやりやすい」と話す通り、14年は自身が得点したリーグ全2試合で、石原とアベック弾を達成しており、移籍初ゴールの期待も膨らむ。

 新潟には昨季所属した。ともにリオ五輪を目指したMF小泉慶(22)との対決を待ちわびる。また、自身初の残留争いを経験したクラブも新潟だ。「精神的にきついこともあった。仙台はその争いにとらわれることがない順位。連勝できれば(浮上の)チャンスはある」と必勝を誓った。【秋吉裕介】