川崎フロンターレがコンサドーレ札幌に競り勝ち、3連勝とした。

 5-4-1で堅い守備ブロックを組む札幌に苦戦も予想されたが、先制点は早い時間に訪れた。前半13分。MF大島僚太(24)の浮き球パスに反応したMF家長昭博(31)がシュートを放ち、そのこぼれ球をペナルティーエリア内に走り込んだMF中村憲剛(36)が右足でネットを揺らした。

 13日の前節で首位鹿島を撃破し、各選手が「この試合に勝たないと意味がない」と強い気持ちで臨んだ一戦だった。中村は「先制点がすごく大事だった。個人的には、きょうは中盤もつくれていたので悠(小林)の近くで、エリアに入るということを心がけていた。そこで、得点の時もしっかり中に入れていたし。僕の前に落ちてきたのは偶然だけど、そこにいたのは必然だった」と振り返った。

 MF家長、阿部浩之(28)、FW小林悠(29)、中村で構成する前線は、今季の“新チーム開幕”となった2月末のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)、ホーム水原(韓国)戦以来だった。家長と中村のコンビで相手を崩し、後半は途中出場のDF登里のクロスに小林が飛び込み加点した。中村は「前回とは全然違って、お互いの特長も理解している。アキ(家長)が右から中に入って崩すことで数的優位がつくれていた。まだまだ伸びしろがある。途中、ノボリ(登里)が入ってアシストしたり、いろんなセットで攻めることができるのは大きい」と手ごたえを口にした。

 ただ、今季6点目となるゴールにも「個人的にはあと2点決められていた。きょうは全部で3点取れた。あれを決めていたら後ろも楽だったと思う」と反省。シュート練習のフィーリングが良かっただけに「まだまだですね。精進します」と話した。