北海道コンサドーレ札幌は、敵地で川崎フロンターレに1-2で敗れた。相手の多彩な攻めに翻弄(ほんろう)されて前半13分に失点。2点リードされていた後半35分、FWヘイスのゴールで1点差としたが、追い付けず。敵地未勝利は開幕から12戦連続に伸びた。川崎Fには18戦連続未勝利。順位は15位のままも、J1残留争いは勝ち点2差の間に4チームと、混沌(こんとん)としてきた。

 1点を追う後半40分過ぎ、FWヘイスが、ふわりとクロスを上げた。ゴール前には、前節で得点したFWジェイ。「位置取りは良かったけど、相手GKに阻まれてしまった。仕方がない」。ヘディングシュートはGKチョンにキャッチされ、両手で頭を抱え、悔しがった。この日の朝、母国イギリスで第2子が誕生したばかり。「子どもが生まれてとてもハッピーだったけど、試合の結果は悔しい。前半は相手を自由にさせすぎて、プレッシャーをかけられなかった」。加入後、初めての90分フル出場も勝ち点につながらず、肩を落とした。

 雷雨の中で行われた前半は、相手の多彩な攻めに防戦一方だった。シュートは同32分、DF福森の直接FK1本だけ。ペナルティーエリア(PA)右から、ドライブをかけて放ったシュートは、惜しくもゴールの上へ。同44分には、2試合ぶり復帰のFW都倉が相手守備の裏へ抜け出すも連動する選手がいないなど、攻撃ではちぐはぐな場面も目立った。

 開幕から12戦連続で敵地未勝利。四方田監督は「川崎Fの攻撃に序盤はうまくプレッシャーをかけられなかった」と悔やみ「後半は選手たちが取り返す姿勢を見せてくれたけど、勝ち点につながらなければ意味がない」と手厳しかった。J1残留圏内の15位をキープも、勝ち点2差以内に4チームがひしめくなど、残留争いは混沌としてきた。アウェーの呪縛を解き、混戦を抜け出せるか。【中島宙恵】