ベガルタ仙台DF大岩一貴(28)が、またも鉄人ぶりを見せた。16日FC東京戦の前半、接触プレーで右まぶた付近を裂傷。ハーフタイムに7針も縫ったが、後半も出場。クラブ唯一の今季リーグ戦フル出場を継続させた。21日は負傷箇所にばんそうこうを貼り、ヘアバンドを巻いてフルメニューに参加。「試合中に縫ったのは初めて。でもDFの人ってよくやっているから、これもいい経験。勲章かな」と言ってのけた。

 プライベートでも頼もしかった。「ちょっと切れていたくらいなんで、交代するつもりはなかった」と言うが、負傷直後は血が流れていた。試合を見ていた、今月結婚した妻から「大丈夫?」とLINE(ライン)が送られてきた。試合後に「大丈夫だよ」と返信し、不安を取り除いていた。

 21日の紅白戦。主力組の3バックの中央に入った。「痛いですけど、大丈夫だと思う」とヘディングでボールをクリア。その姿に、最年少レギュラーのMF椎橋慧也(20)は「すごいですよね。鉄人だなと思います。尊敬しています」と敬意を表した。

 大岩は、明日23日のアウェー・セレッソ大阪戦も先発濃厚だ。「華のあるチーム」と話すタレント軍団との6月ホーム戦は4失点。うち3点はカウンターから。その反省から「あんまりラインを下がらせないように。(3バックの)真ん中をやっているので、失点しないようにしたい」と引き締めた。【秋吉裕介】