ジュビロ磐田MF中村俊輔(39)が、自身のJ1最多を更新する直接FKでの通算得点を「24」とした。トップ下で先発し、前半20分、ゴール正面やや左から約30メートルの位置で獲得したFKでボールをセット。「GKがはじいたリバウンドを詰めてもらうと思った」と左足で低い弾道のシュートを放つと、ボールは手前の大宮MF大山に当たって軌道が変わり、ネットに刺さった。

 描いたプランとは異なる形での得点で、FKの名手は「ミスキック。こういう形(での得点)も初めて。でも、ゴールはゴールだから」と笑った。運も味方に付けての記録更新となったが、今季4点目に駆け寄ってきた仲間と「ゆりかごダンス」を披露。今月10日に誕生した第5子を祝った。

 チームは同28分にもMFムサエフが追加点を奪い、3戦ぶりの勝利をつかんだ。残り7試合で6位と上位も狙える位置に付けるが、ベテランの司令塔は「勝ち点やACLとかを考えると、足をすくわれる。挑戦者という気持ちを忘れずに、1つ1つ戦っていきたい」と、気を引き締めていた。【前田和哉】