アルビレックス新潟は2-2で北海道コンサドーレ札幌と引き分けた。0-2の後半、FW河田篤秀(25)が自身のJリーグ初得点と2得点目を挙げて追いついた。

 伏兵・河田がチームをどん底から救った。後半35分、MFホニ(22)のコーナーキックをヘディングで流し、J初ゴールを決めて1点を返す。同42分にはMF小泉慶(22)のクロスを押し込み、この日2点目で同点にした。

 前半30分、負傷したFW富山貴光(26)に代わって出場。「チームのマイナスにならないようにプレーしようと思った」。マイナスどころか勝ち点1を拾う原動力になった。今季シンガポールリーグの新潟Sから移籍の逆輸入選手。これがリーグ戦4試合目の出場。「出場したらとにかくゴールを狙う」。そのひたむきさが結果につながった。

 勝ち点は12になったが、これで15試合未勝利。順位は最下位18位のまま。J1残留圏内の15位広島が勝ったため、勝ち点差は14に広がった。残り7試合。J2降格の危機が強まる。それでも精神的にプラスになった一戦でもあった。呂比須ワグナー監督(48)は「悪いサッカーをしているわけじゃない。もっとできる」。河田も「残り全部勝ちに行く。サポーターもあきらめずに応援してほしい」と話した。