松本山雅FCの反町康治監督(53)は、後半ロスタイム1分までの7分間に3失点を喫しての、まさかの大逆転負けに「昨年(16年)のプレーオフを思い起こさせるようなゲームだったと思う」と振り返った。

 16年は最終節を前に、J1昇格圏の2位からプレーオフ圏の3位に転落。そして同11月27日のプレーオフ準決勝では、ファジアーノ岡山に後半ロスタイム2分のゴールで敗れた。思い出したくもない過去を自ら振り返った上で「去年の教訓を生かさなきゃいけなかったなと思いますし、まだ試合が残っていることを考え…昨年と違うのは、まだ試合が残っているということ。残り8試合プラスアルファ、立て直してやっていきたい」と自らに言い聞かせるように口にした。

 敗因について聞かれると、1ー0の後半1分にFW高崎寛之(31)がプレスをかけて、相手DFがバックパスしたボールの処理をGKがミスし、オウンゴールで2点目が入ったことなどで、選手から過信が見えたことを挙げた。

 反町監督 ゲームの中での過信が見られた。2-0になった時点で、やるべきことをやらず、暑いとか連戦とか(プレーが悪いことの)理由探しに走ってしまって、本来の姿を見失った。サッカーは本来の姿を見失ってしまうと、こうなるというのは、私も何回も経験がある。(悪い流れを)止めることが出来なかった。これがサッカー…だから面白くもあり、悔しくもあるんですけど。

 試合の中での、プレー面の問題点については「(ボールを)奪われたら奪い返すのが山雅…そこを増やしていかないと。奪われると厳しくなる」と、やるべきながらやらなかった、出来なかったことを具体的に示した。

 試合後に選手に声をかけたかと聞かれると「していません。反応できる状況じゃない」と、選手のショックが大きいことを示唆した。【村上幸将】