ベガルタ仙台の渡辺晋監督(44)は19日、MF中野嘉大(24)が負傷離脱することを明かした。この日、MF中野は練習に姿を見せず、渡辺監督は「この間のゲーム(14日川崎フロンターレ戦)で負傷した。(明日21日のホーム)清水戦は難しいでしょう」と話した。完治まで少なくとも1カ月はかかりそうだ。12月2日の敵地ヴァンフォーレ甲府戦がリーグ最終戦であるため、今季中に復帰できない可能性が浮上した。中野は開幕直前の練習試合で左膝内側靱帯(じんたい)を損傷。全治約12週間の診断で長期離脱している。

 14日の試合序盤、自陣ゴール前で相手選手と接触し、一時ピッチ外に退いた。トレーナーとドクターの判断、本人の意志を踏まえ、そのときは交代カードは切らなかった。その後は攻撃の軸となり先制弾をアシスト。後半からは左太ももに包帯を巻いて強行出場したが、同44分に途中交代していた。

 また1日の浦和戦で負傷したMF梁は、この日の紅白戦1本目に出場後、2本目は参加せず治療に専念。「もう少しやらせたかったが、大事を取って抜けさせた」と梁の状態を説明した指揮官は、「今いる人数が(登録)メンバー。18人の枠は考えなくていいかな」と渋い表情で語った。

 残留に近づくため、14位清水との一戦は落とせない。DF蜂須賀が左WBでリーグ戦6試合ぶりの先発復帰が濃厚だ。清水DF角田や二見、GK六反といった「元ベガルタ戦士」との対決へ「清水の選手として意識する。順位も近いし、しっかりたたくことを意識する」と必勝を期した。【秋吉裕介】