清水キラーの登場だ。ベガルタ仙台は今日21日、ホームで清水エスパルスを迎え撃つ。今季途中まで清水でプレーしたMF野津田岳人(23)は、古巣戦に燃えている。8月に仙台加入後7試合で3ゴールと好調な点取り屋だが、昨季までのプロ4年間での12得点中3得点をサンフレッチェ広島時代の清水戦でマーク。13年10月に2得点、15年4月に1得点をそれぞれホーム戦で挙げた。相性の良さに今日も期待がかかる。

 清水との相性の良さに、野津田は「ただのまぐれかな」ととぼけた。過去5試合で出場時間は計128分なのに通算3得点。「清水は4-4-2とオーソドックスなので、ギャップをつけるイメージがある」という。所属していた広島や仙台は前線3枚で、戦術的にも相性が良さそうだ。

 古巣戦に気合が入る。仲が良かった清水DF犬飼智也(24)は故障が回復し19戦ぶりに先発復帰が濃厚で「マッチアップするかも」と待ちわびる。19日の紅白戦。勢いよく飛び出すと、相手GKに衝突。一時ピッチ外に退くも、フルメニューをこなした。渡辺監督はこのプレーを挙げて「気合が入っているでしょう。彼はそういうものをエネルギーに変えてくれる」と話した。

 清水には約9カ月しか在籍していなかったが、サポーターの心をつかんでいた。これまでホーム戦前日のクラブハウスには前清水のDF平岡のもとに多数のサポーターが清水から駆けつけたが、20日は野津田にも声援が送られた。静岡県在住の2人を含む約10人にファンサービス。「応援してくれた人なのでプレーで返したい。清水の応援も好きだった。両方の応援がホームで感じられる」と照れ笑いだった。

 今季清水との公式戦2戦3発のFWクリスランも控える。今季2戦2勝と相性いい清水を大好物とするストライカーたちが、今月リーグ戦初勝利を届ける。【秋吉裕介】