アルビレックス新潟が土俵際に追い詰められながらも、J1残留の可能性を残した。

 引き分けに終わったが、残留を争うヴァンフォーレ甲府とサンフレッチェ広島が敗れ、大宮アルディージャが引き分けたため、今節での降格をまぬがれた。

 2-1で迎えた後半ロスタイム、ゴール前でジュビロ磐田にフリーキックを与えると、MFアダイウトン(26)にへディングを決められ、追いつかれた。「もったいない試合」。途中出場の主将、DF大野和成(28)は険しい表情だ。後半44分にセンターバックの大野を入れ、5バックに。守備を固めた中で同点にされた。前半に1-0から追いつかれたのもフリーキックから。セットプレーでの2失点で、勝ち点3をつかみそこねた。

 一方で攻撃は機能している。MFホニ(22)が前半25分に先制。1-1の前半ロスタイムにはFW河田篤秀(25)のヘディングで勝ち越した。ボールを奪いに行く守備から攻撃への連動がうまくいっている。

 好内容だっただけに、大野は「痛い引き分け」と言う。次節鳥栖戦で勝利は必須。「勝たなければならないのは今までと一緒。ホームで勝つしかない」。14季守り続けたJ1の座。簡単に手放すわけにはいかない。