ベガルタ仙台はホームで清水エスパルスに0-0で引き分けた。順位は12位のまま。なお、次節に16位サンフレッチェ広島が敗れ、仙台は引き分け以上なら、3試合を残し残留が決まる。

 残留に向けて引き分けでも御の字の相手は、シンプルにカウンターを狙う場面が大半だった。そこは渡辺監督に「カバリングがパーフェクトだった」と称賛されたDF大岩が中心となり防いだ。前節川崎F戦は終盤5分間に3失点し逆転負け。今週の練習で、GK関から「(味方に)怒鳴ってでもやっていこう」と言われた。8戦ぶりの無失点に「責任を感じていた」と安堵(あんど)した。

 1点が遠かった。相手の約2倍以上の17本のシュートを放ったが、中央を固める相手の守備を崩せなかった。DF蜂須賀は「このサッカーには負けられないと思った。守る相手ならミドルでも良かった」。MF三田は「もっとドリブルで1人1人をはがすのも必要だった。その部分をヨシ(MF中野)がやってくれていた…」。前節に左膝を痛めた中野の離脱も影響した。

 来月18日大宮戦、最終節の12月2日甲府戦と、残留へ必死のクラブとの対戦を控えるが、似たような展開が予想される。残留へ前進しても、大岩は「上の順位しか見てない」。ならば、この結果を糧にしたい。【秋吉裕介】