J2ジェフユナイテッド千葉FWラリベイ(33)が17日、母国アルゼンチンの名FWガブリエル・バティストゥータ氏にルックスが似ていることからつけられたニックネーム「エル・バティ」からの卒業を宣言した。

 ラリベイは、10月7日のファジアーノ岡山戦から11日の前節・名古屋グランパス戦まで6連勝と好調のチームの中で、名古屋戦の2ゴールを含む6発と絶好調。「エル・バティ」のニックネームにふさわしい決定力を見せつけている。19日の最終節・横浜FC戦(フクアリ)戦で、8位から大逆転でのJ1昇格プレーオフ進出を狙うチームをけん引している。

 ただ、17日の練習後、ニックネームの「エル・バティ」について聞かれると「若い時は、長髪だったから、そう言われたけど、バティも、今は短髪なんだよ。アルゼンチンでは『エル・バティ』のニックネームは残っているけれど、時とともになくなっていくよ」と“卒業”を口にした。

 7月24日に日本で、長女のファウスティーナちゃんが誕生したことも大きいようだ。妻からは「長髪も、どう?」とリクエストされたというが「もう30歳過ぎたから。独り身じゃない…養う身であるし、お父さんにもなった。父親の責任もあるから…というのは冗談だけど、今は短髪が楽だよ」と笑った。

 ラリベイはUAEのバニーヤースから今季加入も、当初は日本のサッカーへの適応に苦しみ、第19節までは2得点しか決められなかった。それが、6月25日のFC岐阜戦からハットトリックを含む3戦6発の大爆発で覚醒。通算で37試合に出場し、19得点と大暴れしている。

 17日に千葉市内で行われた練習でも、チームメートやファン・エスナイデル監督(44)から出されたボールを柔らかなトラップで止めると、右足を振り抜きゴールネットを揺らした。アルゼンチン人のエスナイデル監督から「いい形で終わろう」と声をかけられると、ゴール右隅にシュートをたたき込んだ。「調子はいい。ここ何試合かは、大事な大事な決勝戦という意気込みでやってきた。横浜FC戦は我々が必ず勝つ。そうすれば、自ずとプレーオフに進めるという思いでやる」と力強く宣言した。【村上幸将】