新潟は雨のち涙雨-。アルビレックス新潟は初めてのJ2降格が決まった。03年11月23日にJ2優勝を飾り、J1昇格を決めてから5109日後の悲劇。前半18分にオウンゴールで挙げた1点を守り抜き、残留争いのヴァンフォーレ甲府を1-0で撃破。15年7月16日の鳥栖戦同26日の山形戦以来となる連勝も、同じく残留を争う広島が勝って勝ち点30に伸ばし、新潟の最大勝ち点28を上回った。それでも、ここ4試合で3勝1分けと好調で、残り2試合を来季につなげる。

 試合後、中野幸夫社長(62)と神田勝夫強化部長(51)が会見した。中野社長は「14年間守ったJ1の座を失うことになってしまいました。応援してくださった皆さまに本当に申し訳ない気持ちです」と深々と頭をさげた。グラウンド1周の際に浴びたスタンドからの拍手とコールには「感謝のひとこと。本当に申し訳ないです。私にできるのは頭を下げることだけ」と神妙な面持ちで話した。

 5月に三浦文丈前監督(47)が辞任し呂比須監督が就任。だが成績は伸びず、5勝7分け20敗、勝ち点22。最下位から浮上できないまま降格が決まった。呂比須監督は試合後の会見で辞意を表明。中野社長は「今後は白紙」とし、今日19日からクラブ幹部と今後の体制について話し合うという。神田強化部長は、その席で自らの進退を問うつもりだ。

 中野社長は「1年でJ1に戻る。そして、たくさんのお客さんが見に来てくださるクラブにしなければ」。この日の入場者は、4万2000人収容のデンカビッグスワンスタジアムに1万6461人。J1復帰だけでなく、クラブの根本的な立て直しが大きな課題として待っている。