第25回を迎えた大会で京都サンガFCがガンバ大阪を下し、16年ぶり2度目の優勝を飾った。両者攻め合い、白熱した関西勢対決。チャンスを逃さずに決めきった京都に軍配が上がり、全55クラブの頂点に立った。

 京都の岸本浩右監督(50)は選手をたたえた。2-1で勝ちきり、優勝。指揮官は「粘り強く攻撃も守備もやってくれた。ガンバさんはうまかったが、ボールを奪えればチャンスはあると思っていた。辛抱強く守ってくれた」とうなずいた。

 岸本監督も我慢した。この日は交代カードを切らなかったが「交代はいい流れだったので(誰かが)足をつったら、と考えていた」と説明。また、試合中はベンチから立たたずに座ったまま戦況を見守った。その理由を「オシムさんから『監督の仕事は試合前に終わっている』と言われた。僕が立ってわめいて指示を送ったりするというのは、この1週間準備をしてこなかったということになる。彼らのミスは僕のミス。ピッチの選手と気持ちは同じといえばカッコイイかな」と明かした。

 まさに監督と選手が一丸でつかんだ日本一。試合後、岸本監督の目には涙が浮かんでいた。