J2湘南ベルマーレの曹貴裁監督(48)が、来季の続投を発表した25日、神奈川県大磯町で行われたシーズンチケットホルダー対象のパーティー「2017感謝の集い」に出席した。

 曹監督は終了後、ニッカンスポーツコムの取材に応じた。12年の就任から7季目となる18年も続投を決めた理由について「(これまでは)責任感みたいなのを含めて、思っているところがあったけれど、今年はJ1に対して、どれだけ新しい気持ちで出来るか。クラブがどれだけ本気で次に向かっていけるかも、何回も話したので、お互いに合意に至った。来年、プロとして単純に望むというだけ」と語った。

 クラブ側とは来季の選手の補強に加えて環境面、具体的には地元の財界関係者、有識者で構成される、「湘南スタジアム研究会」で議論が続けられている、ホームBMWスタジアムに代わる新スタジアムについても話し合ったという。曹監督は「これからは、もっともっと環境…1つはスタジアム。あのサッカーの中で、サッカー専用スタジアムでやれるのは、我々にとって夢じゃなくて目的になったかな、という気がしますし」と語った。

 またクラブ側は、中長期計画「SPRINT for 2025」を打ち出し、2025年までにアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)とJ1でのタイトル争いを目標に掲げている。それについても「クラブとして、どういうことを目指すのか、はっきり明言して向かう時期に来ているのかも知れません。そういうことを踏まえた上で、指揮を執ることを決めたということです」と、今後のクラブの発展に自らがどう寄与できるか、という部分まで視野に入れて続投を決意したと明かした。

 その上で「(新スタジアムは)来年、すぐに、というわけにはいかないと思いますけども、自治体とかスポンサーの方の協力をいただいて、そういうところに進まなきゃいけないとクラブと話してやってきたので、そのスタートの1年にしたい」と熱く語った。

 18年は、前身の藤和不動産サッカー部から数えてクラブ創立50周年という記念の年であり、曹監督にとっても50歳という、節目の年齢を迎える。前身の藤和不動産サッカー部、フジタ工業サッカー部時代を含め、監督7季はクラブ史上、最長となる。

 曹監督は「湘南は子どもたちを教えていた時代から比べると、人生の3~4分の1くらいの時間は過ごしているので、クラブがたくましくなっていくところに力を貸したいという気持ちはあります。マンネリだなと思ったら、僕はこのクラブを去るべきだと思っていますし、いいものは出ないとも思ってますし…今のところ、そういう気持ちは、ほとんどないです。(クラブ50周年の18年に)僕も50歳になるので頑張ります」と力強く誓った。【村上幸将】