J1昇格を争う大一番、名古屋グランパスとジェフユナイテッド千葉の一戦で、“神の手”から貴重なゴールが生まれた。0-1の後半16分、名古屋はMF田口泰士のゴールで同点に追い付いた。

 この得点シーン、中盤から抜け出す田口の右手にボールが当たっていたが、主審の死角だったようで、そのままプレー続行。切り返しから田口が左足で鮮やかに決めた。

 正直な? 名古屋は明らかにハンドと判定されそうな得点シーンを、千葉のサポーター席側に向いた大画面で忠実にリプレー再生。大ブーイングになったが、このまま得点が認められ、試合が続行された。

 サッカーなのに手で試合の流れを文字通りつかんだ名古屋は、直後に勝ち越し、さらに追加点を挙げ3-1。フラストレーションがたまった千葉の荒いプレーもあり試合は最後まで荒れた。

 その後、千葉が1点を返したが、神の手から弾で流れをつかんだ名古屋がロスタイムにも加点して4-2で勝ち、12月3日の福岡(同4位)との決勝に勝ち上がり、1年でのJ1復帰に“手から”王手をかけた。