来季J1に昇格する名古屋グランパスから獲得のオファーを受けていた、J2ジェフユナイテッド千葉MF町田也真人(27)が15日、千葉残留を決断して同日、契約を更新した。

 町田は千葉を通じ「本当に、とてもとても悩みましたが、エスナイデル監督のサッカーに可能性を感じています。またクラブから強い熱意を伝えていただけたことも素直にうれしかったですし、そして何よりたくさんのサポーターの皆さんの顔が浮かんできて、僕の背中を押してくれました」とコメントを発表した。

 町田は10日、名古屋から正式に獲得のオファーを受けた。12年に千葉に加入した時から、J1でのプレーは譲れない目標としてきたが、11月26日のJ1昇格プレーオフ(PO)準決勝で名古屋に2-4で敗れ、実現を断たれた。その“宿敵”がJ1昇格を決め、獲得のオファーを出した。名古屋とは、PO含めて今季3戦、戦っており、実力を認められてのオファーであることは疑いない。

 目標としてきたJ1でのプレーのチャンスを振り切って、千葉への残留を決めた裏には、今季就任し、欧州トップクラブを見据えた食事とトレーニングの改革を断行した、ファン・エスナイデル監督(44)の存在が大きかった。「今まで教わったことが覆るような内容。結果が出て、自ずと正解になり、全てがポジティブになった。終盤になっても体が動いたのは今年の改革が生きた」と、選手として大きく成長できたことを、身をもって感じさせてくれた指揮官が、来季も指揮を執ることが残留の決め手となった。

 名古屋からの獲得オファーが明らかになって以降、残留を望むサポーターの声が高まったことも、残留を決断した大きな理由だ。町田は千葉への愛、サポーターへの感謝の気持ちを込めて15、16年に着けた背番号14、そして今季着けた背番号10にちなみ、午後2時10分(14時10分)に千葉残留を発表した。町田は「このクラブの10番という責任とプライドを持って、来季も皆さんと一緒に闘っていきたいと思います。そしてこの決断が間違ってなかったことを証明するためにも、必ず結果を残したいと思っています。来季もともに闘って下さい!!」と、18年のJ1昇格実現へ気持ちを新たにした。

 町田は千葉からの残留発表後、自身のツイッターを更新。「名古屋グランパスという素晴らしいクラブからオファーをいただけたこと1人の選手としてとても光栄でした。ですが、来季も千葉でプレーさせてもらうことを決断させていただきました。千葉が大好きなすべてのみなさま来季もよろしくお願いします!」とコメントした。

 サポーター、エスナイデル監督、そして今季、J1昇格を成し遂げられなかったチームメートとともに、町田は09年の降格以来となる悲願のJ1復帰をかけた、18年の戦いに挑む。【村上幸将】