清水エスパルスの来季監督は、前広島監督のヤン・ヨンソン氏(57=スウェーデン)が有力になったことが15日、分かった。クラブ関係者によると、交渉は大詰めになっているという。

 清水は、昨季、今季と指揮を執った小林伸二監督(57)との契約解除を今月5日に発表した。その後、東京、C大阪などを指揮したランコ・ポポビッチ氏(50)、東京や甲府を率いた城福浩氏(56)らが来季監督候補に挙がったが、最終的にヨンソン氏に一本化して交渉を進めている。

 ヨンソン氏は1993年(平5)にコーチとして広島入りしたが、選手層の薄さから途中でMFとして現役復帰した異色の経歴を持つ。98年からは指導者に専念。スウェーデンやノルウェーのクラブを指揮していたが、今年7月、J2降格圏の17位に低迷していた広島の監督に就任。助っ人外国人FWの起用などで、チームを立て直した。結果、リーグ16戦を6勝4分け6敗で乗り越えて、広島はJ1に残留。だが、今月4日、広島は契約満了に伴ってヨンソン氏の監督退任を発表した。

 今後、清水はヨンソン氏との正式契約に向け、細部の交渉を行う見込みだ。

 ◆ヤン・ヨンソン 1960年5月24日、スウェーデン・ハルムスタッド生まれ。78年から地元のハルムスタッズでプレー。93年にはコーチとして広島に加入するも、現役復帰。95-96年、当時JFLの神戸でもプレーした。現役引退後は、欧州サッカー協会コーチライセンスを取得。監督歴を重ね、スターベク(ノルウェー1部)では、07年リーグ準優勝、08年優勝に導いた。