J1横浜F・マリノスは12日、MF斎藤学(27)が川崎フロンターレに完全移籍することを発表した。

 斎藤は8歳から横浜の下部組織に所属してきた生え抜きで、昨季はエースナンバー10番を背負い、主将としてもチームをまとめてきた。現在は9月のリーグ戦で負った右膝前十字靱帯(じんたい)損傷(全治8カ月)の大けがからの復帰へ向けたリハビリ中だった。

 斎藤はクラブを通じて600文字以上の長文のコメントを寄せた。全文は以下の通り。

「8歳から育ててもらい、愛媛FCでの1年を除き18年間お世話になったF・マリノスを離れる決断をしました。昨年、キャプテン、10番と責任をもらいながらも、ふがいないプレーや満足のいく結果を残せない僕に、たくさんの声援を送っていただいたこと。9月の大けがの際も、本当にたくさんの声、手紙、千羽鶴、ビックユニホーム。本当に本当に勇気付けられ、辛いリハビリも日々続けてこれました。この移籍は、その恩をあだで返してしまうことになってしまいました。僕はこの移籍を挑戦と捉えてます。より難しいところにチャレンジしたいという想いが、今まで育ててもらったクラブでもない、キャプテンでもない、また一から自分を作っていきたいという想いが、F・マリノスを離れるという決断を後押ししました。F・マリノスで、優勝するという想いは道半ばにして僕はチームを離れますが、横浜F・マリノスというクラブが強くなっていくことを願っています。選手、スタッフ、会社の方々、ファン・サポーター、スポンサーの企業の皆さまへ感謝の想いとF・マリノスに関わる皆さんに良き日が訪れますように。今まで育ててくれたマリノスアカデミーのコーチたち、ここまで成長させてくれてありがとうございました。どんな時でも諦めず、最後まで一緒に闘ったファン、サポーターの皆さん、今まで本当に多くのご声援をありがとうございました。これから先もずっとF・マリノスのユニホームを着てチームメートと共に闘いキャプテンとしてプレーしていたことは、僕の誇りです」。

 また、クラブは同日、ヴァンフォーレ甲府へ期限付き移籍中のDF高野遼が、期限付き移籍期間を延長して今季も甲府でプレーすること、昨季途中からアビスパ福岡へ期限付き移籍中だったFW仲川輝人が今季から横浜へ復帰することも発表した。