下部組織上がりの4年目が、スタートダッシュを狙うチームに勢いをもたらす。北海道コンサドーレ札幌は21日、熊本・大津町運動公園で練習を行った。DF進藤亮佑(21)は24日の広島との開幕戦で先発有力。3バックの右として、先陣を切る。「開幕戦は34試合のうちの1つだけど、それでも特別な試合。みんなを代表するので、思いは一段と強い」と、気持ちを高ぶらせる。

 2年ぶりの開幕スタメンとなる。J2だった16年、リーグ戦未出場のプロ2年目の19歳が開幕戦から抜てきされた。結果、年間23試合に出場した。プレーの内容は自身物足りなかった。同年オフから課題を持って日々の練習に取り組んだ。昨季出場8試合にとどまったJ1で「通用した部分もあった」と手応えを口にする。迎えた今季。さらなるチームへの貢献を目標に掲げる。

 ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)のもとで学んだ今キャンプでの1カ月超。練習中でも試合中でも「シンドー!」と、チーム内で1、2を争うほど、動きを指示される場面が多かった。指揮官の期待の表れと受け止めた。攻撃的サッカーを構築する過程で「ここに誰がいるとかが、わかりやすい。ボールを持ったら慌てずに、いいところにボールを。『自信を持ってやるのが大事』とミシャさんが言っている」と、理解度を深めた。持ち味の攻守における積極的なプレーを存分に繰り出す。

 「去年はベテラン選手に助けられた。そろそろ自分たちの世代でやっていかないと。4年目はもう若くないという意識を持たないと」。危機感を募らせる進藤は、成長した姿をピッチで見せるつもりだ。【保坂果那】