東京ヴェルディのミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(60)は、アビスパ福岡戦の後半43分にGK上福元直人(28)のキャッチミスから失点し、引き分けたことについて「最後に何が起こったか、よく分からないけれど、勝ち点2を失った。あとで映像を見直してみないといけない」と言い、首をかしげた。

 前半は、1対8のシュート数が物語るように、福岡にいいようにボールを回され、圧倒された。逆に、後半15分以降はボールを保持し、福岡を押し込み続け、9対4と倍以上のシュートを放った。「前半は攻守に良いプレーが出来たとは思っていない。福岡の方が上回っていた。逆に後半は我々が上回れた。決定機を作れたし、追加点を取るチャンスもあった」と振り返った。

 質疑応答の中で「0-0で引き分けた17日の前節・大分トリニータ戦後の監督会見でも、同じような発言をしたが、守備を気にするあまり重心を後ろに置いたなど原因があるのか?」と突っ込まれた。ロティーナ監督は「特に前半、守備的に入ったという意識はない。前、後半も同じように攻撃的に行こうという意識はあった。ただ、ボールを持てたか、持てないか。後半の方が、よりボールを持てた。だから、より攻撃の時間が長くなった。それだけの話」と、サラリと返した。

 2戦連続で引き分けたが、無敗は5に延びた。そのことについて聞かれると「もし、今日勝てていたら、もっと満足できたと思う。このリーグは難しい…毎回、勝つのが難しいことを、我々は知っています。この状況が続くのを、分かる必要がある。賢く、難しい試合が続くシチュエーションを分かって(自分たちのサッカーを)続けないといけない。基本的に、チームの働きには満足している。もちろん全てに勝ちたいし、勝つ意欲を持って臨んでいるが全て勝つのは不可能な話」と淡々と語り、会見場を後にした。【村上幸将】