ジュビロ磐田の大卒ルーキーFW中野誠也(22)が、定位置獲得へまい進する。23日は筑波大の卒業式だったが、出席せずチームの練習を優先。磐田大久保グラウンドで行われた午前午後の2部練習で全メニューを消化した。この日が卒業式だったことも、同級生のSNSで再認識するほど練習に没頭。「実感も湧かないですね」と、笑った。

 21日には、18日のアウェー広島戦で右膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがを負ったMFアダイウトン(27)の長期離脱が発表された。中野は「とてもつらいこと。でも選手としては、チャンスと捉えなければいけないと思う。『自分が空いた一枠に入るぞ』という気持ちでやっていきたい」。居残りで励んだシュート練習でも、左右両足で何度もネットを揺らした。

 次戦は、4月1日にホームで迎える浦和レッズ戦。状態次第では、10日ホーム東京戦以来のベンチ入りも十分可能だ。26日にはJ2松本山雅FCとの練習試合も予定さており、中野は「1つのアピールの場になる。出場した時間の中で、結果を出せるように準備をしていきたい」と、自らに言い聞かせるように話した。【前田和哉】