ベガルタ仙台のFW阿部拓馬(30)が、31日のホームV・ファーレン長崎戦での2試合連続ゴールに意欲を示した。チームは24日、仙台市紫山サッカー場で紅白戦(25分×2)で調整。この中で阿部は主力組のFWに入りDFラインの裏へ抜け先制ゴールを決めるなど好調をアピール。前節の清水エスパルス戦で移籍初ゴールを決め勢いに乗るストライカーが、公式戦6戦負けなしのチームを、決定力でけん引する。

 春の訪れを予感させる陽気に誘われるように、体が反応した。MF永戸勝也(23)が放った左サイド深い位置からの縦パスに素早く動きだすとDF常田克人(20)との駆け引きで競り勝ち、裏のスペースへ進入。前へ出たGKを冷静に浮き球でかわしゴールに流し込んだ。

 入念に体のケアを終えた阿部は「DFラインとの駆け引きはいつも意識しているし、裏への動きは常に狙っています。毎試合で点を取りたいので本番でも出せたらいいですね」と好感触を口にした。常に仙台渡辺晋監督(44)は「新たな組み合わせだったり、発見できたことがあったり、ポジティブな手応えを得たゲームでした。(阿部は)落ち着いていましたね。気持ちよく点を取れたんじゃないですか」と振り返った。【下田雄一】