清水エスパルスの失速が止まらない。主導権を握った前半を無得点で折り返し、後半14分に決勝点を許した。ホームでのリーグ戦は、昨年8月9日のC大阪戦から12戦未勝利だ。

 「満足のいくプレーはあった」。試合後の会見でヤン・ヨンソン監督(57)は、いつもと同じ言葉を繰り返した。確かに、前半は押し込んだ。同6分には、右FKからDF松原后(21)がヘディングシュート。同18分には、ゴール前でMF金子翔太(22)が決定機を作った。「今日は勝てる」。選手もサポーターも同じ思いで後半に臨んだが、結果は違った。同14分に失点。反撃も及ばずに力尽きた。

 指揮官は「結果も大事だが、内容を求めることも重要」とも言ったが、3連敗の中で「これが清水のサッカー」といえる内容を示せたかは、疑問が残る。サポーターの動きも、勝てないチームに反応している。この日は1万2615人が来場。快晴のデーゲームにもかかわらず、昨季の平均入場者数(1万5116人)を大きく下回り、試合終了を待たずに席を立つサポーターも少なくなかった。

 次節は中3日でアウェー名古屋戦。J1残留争いをした昨季も3連敗までで、ヨンソン監督の指導力が問われる一戦になる。主将のMF竹内涼(27)も「おのおのがベストな準備をしたい」と顔を上げた。次戦こそは「結果」が求められる。【神谷亮磨】