浦和レッズは22日、オズワルド・オリヴェイラ新監督の就任にともない新体制を発表した。

 暫定監督として公式戦6試合を指揮した大槻毅氏はヘッドコーチ(HC)としてトップチームに残った。HCは2人体制で、ルイス・アルベルト・シルバ氏とともに務める。大槻氏が抜けたユースの監督には上野優作氏が育成ダイレクターと兼任で務めることになった。

 この日の練習後にオリヴェイラ新監督の就任会見が行われ、新指揮官と中村修三GMが出席した。07年から鹿島リーグ3連覇を達成して以来オリヴェイラ監督は4バックを採用しているが、浦和での戦術構築に関しては「(シーズンの)スタートからできあがっている形は尊重する。大きく崩したくはない」と説明。「(試合と試合の)間の日数がすくない連戦でスタート。トレーニングの時間もないので」と、まずはW杯による中断に入るまで現在の形を維持する考えを口にした。

 オリヴェイラ監督は選手のことを「工場で働く工員とアーティストの間」と表現した。決まった時間の守るべき仕事がある工員と、写真やインタビューを求められて利するアーティストの双方の側面をアスリートは持っているとし、「両方の環境に応えなければならない」とピッチ内外でパフォーマンス向上につながる生活をしてほしいと最初のミーティングで選手に伝えた。

 中村GMとの交渉の席では「優勝を目指してやれますか」という問いに「やれます」と即答したオリヴェイラ監督。HCとしてトップチームに残った大槻毅氏からバトンを受け、強い浦和を取り戻すべくスタートした。