J2アルビレックス新潟が4連敗を喫した。J1からの降格組同士の大宮アルディージャに0-1で敗れ、順位は13位から14位に後退。J2での4連敗は00年の第4、6、7、8節以来18年ぶりになる。後半3分、大宮にフリーキックを直接決められた1点を返すことができなかった。シュート数はわずか3本と、フィニッシュに持ち込めないまま時間を費やした。

 試合後、ホーム側ゴール裏で一礼した新潟の選手にサポーターの激しいブーイングが浴びせられた。続けてコールが起きる。「闘え 新潟!」。主将マークを巻いたMF小川佳純(33)は「応援してくれる人たちを満足させられなかった。素直に受け止めなくてはならない」。J2では18年ぶりの4連敗。1年でのJ1復帰を目標に掲げるチーム、それを信じるサポーターは予想もしなかった現実を突きつけられた。

 後半3分、大宮のFW大前元紀(28)に中央右寄りのフリーキックを直接決められた。この1点が重くのしかかった。小川は言う。「攻撃がうまくいっていない」。相手に14本のシュートを浴びながら、失点は1だった。ただ、攻撃はシュート3本。大宮の守備に脅威を与えられなかった。ボールを奪ってパスを回しても、PA付近でミス。クロスもファーに流れるものが多かった。

 この試合でリーグ戦初スタメンだったFWターレス(22)は「もっと前を向かなければならない。横、横のパスが多い」と勢いのなさを感じた。後半18分から出場したFW渡辺新太(22)は「前半から裏、裏と続けて狙った方がいい。そうすれば後半になってスペースが空くはず」。チーム力を発揮できない状況にもどかしさが募った。

 「判断力のアップ。これを継続していくしかない」。鈴木政一監督(63)は辛抱強く選手の成長を促す。小川は「まず連敗を止めること。そのために練習するしかない」。下を向かず、がむしゃらに勝利を求める姿勢を強調した。【斎藤慎一郎】