サンフレッチェ広島は、FC東京に3失点を許し、リーグ戦10戦目で初黒星を喫した。

 18日のYBCルヴァンカップ1次リーグで、名古屋グランパス戦に1-2で敗れたのを上回る最多失点での敗戦に、城福浩監督(57)「本当に残念。悔しい。3点、取られれば、なかなか勝つのは難しい。試合の入りが良くなかった。いきなり深いボールを入れられて、PK(での失点)から試合に入ったのは大いに反省」と、先制点を許した前半3分のPK献上でプランが崩れたことを強調した。

 敗因について聞かれると「原因は1つじゃない。(東京攻撃陣からの)深いボールが入ってしまった。さえぎる(パス)コースに入る者もいなければ、ボールを持っているところへのプレッシャー、対応はどうだったのか? ゆるいわけじゃないけれども、何かの対応に正解があれば、その(失点)シーンにはいかない」と守備の対応に問題があったことを認めた。

 攻撃についても「自分たちは後ろからもビルドアップしたいが、どういう部分で、どうビルドアップしていこうか、というのが最初の失点から乱れて(ボールの)失い方が悪く2点目を失った」と、先制を許したことで崩壊したと示唆した。その上で「プレシーズンで失点し、そこから修整してリーグ戦に臨んだが、悪いクセじゃないけれども、心が乱れたと思う」と開幕前の問題点が、再び噴出したと分析。その上で「じれずにサイドを崩して、点を取る姿勢は見せられたが、それにしても3点取られたところは1番、反省しないと」と語った。

 2得点1アシストを決められたFWディエゴ・オリベイラを中心に、中央に高い圧力をかけてくる東京の攻撃に、後手を踏んだ面は否めない。質疑応答の中で「深いボールを入れられたこと以外に、東京の何が嫌だったのか?」と聞かれると、城福監督は「ホーム戦があるので戦術的なことは差し控えたいが、彼らのストロングを我々は認識していたにも関わらず、最初、そこで1、2失点目に絡まれてしまった。相対するセンターバックだけの問題じゃない。緊張感を持って、張り詰めた状態で相手のストロングを消そうとしたかは十分、反省したい」と語った。【村上幸将】