ベガルタ仙台はセレッソ大阪に1-2で逆転負けし、今季初の連敗を喫した。前半10分にMF蜂須賀孝治(27)の今季3得点目となるゴールで先制したが、後半は劣勢に。MF清武弘嗣(28)に2発を浴び、突き放された。15連戦の折り返しが黒星スタートとなり、リーグ戦では2試合連続となる複数失点での敗戦。順位も7位に後退した。

 蜂須賀が公約通りに、揺りかごダンスをやってのけたが、後半に猛攻撃が待っていた。前半10分、右サイドでボールを受けたMF野津田岳人(23)が、絶妙なループでアーリークロスを供給。このボールをファーサイドに詰めていたMF蜂須賀が右足で合わせ、ゴールに流し込んだ。

 17日に第1子が誕生した大岩一貴(28)に続き、20日にMF富田晋伍(31)に第3子が誕生。前日24日には「先制点を取って気持ちよくできれば。テレビカメラを見つけてみんなでアピールしたい」と、ベビーラッシュに沸くチームをゆりかごダンスで勢いづかせることを宣言。イレブンと横一列となり、2児の誕生を祝福した。

 ところが前半の攻撃がうそのように、後半は劣勢に立たされた。同6分に清武に今季リーグ戦初ゴールを許すと、がらりと流れが変わった。「後半に守り方を変えた。しっかりとブロックを組もうという守備になったが、自分たちの心境、気持ちの面で受け身になってしまった」と蜂須賀。J1屈指の攻撃陣に後半だけで12本のシュートを浴びた。同15分にGKシュミット・ダニエル(26)がはじいたボールを、またもや清武に押し込まれた。

 MF富田主将は「いい形でゴールできたが、相手が前向きにきて押し込まれてしまった。リードしたことで後ろに重たくなってしまった。すぐに試合がホームであるので前を向いて戦いたい」と切り替えた。渡辺晋監督(44)は「より堅く中を閉じて前向きに戦えればとの考えが、意識もプレーも受けに回りすぎてしまった。セルフジャッジで隙を与えすぎてしまったところもあったが、本来そこで守れるチーム。メンタルのところで恐れを抱いているなら、払拭(ふっしょく)していきたい」と振り返った。次節は28日にホームで好調な札幌を迎え撃つ。課題を修正し、勝ち点3を奪いにいく。【下田雄一】