川崎フロンターレが3-0で清水エスパルスを下し、ホームの連敗を2で止めた。左ふくらはぎ肉離れで欠場したエースFW小林悠(30)に代わり、FW阿部浩之(28)が1トップに入った。阿部は前半33分、DFエウシーニョのパスに抜け出し得意の左足シュートで今季2点目を挙げた。阿部は「スペースを空けたり、味方がやりやすいように考えていた。エウソン(エウシーニョ)がいいパスをくれていた。できればアシストもエウソン(エウシーニョ)に返せればよかったですけけど」と話した。川崎Fに加入した昨季は清水戦で移籍後初得点を挙げ、今季もしっかり清水戦で得点してみせた。

 アニメ「あらいぐまラスカル」のキャラクターに似ていることから愛称は「ラスカル」。MF中村憲剛が、阿部がハットトリックをした際、SNSで「荒稼ぎラスカル」と表現し浸透度も上がっている。この日は4本のシュートを放ち、前半28分にはエウシーニョのパスから決定機を迎えたが決めきれず。「荒稼ぎ」のチャンスがあっただけに「最初のエウソンのチャンスは決められたかな…。もう1本決められたかな」とちょっぴり悔しそうな表情を見せた。

 試合前日の19日、MF中村が阿部の1トップに「飛びだしもできるし、何でもできる選手。うまく一緒にやれれば。今季1点は本意ではないと思う」と阿部への“荒稼ぎ援護”をほのめかしていた。だが、終わってみれば中村が2得点の「荒稼ぎ」で、阿部は「やられました。持っていかれた」と苦笑し「勝って中断期間に入れたのは良かった。無失点で終われたのも良かった」と笑顔だった。