日本代表DF遠藤航(25=浦和レッズ)が、ベルギー1部シントトロイデンへ完全移籍することが決まった。21日に両クラブが発表した。今日22日のセレッソ大阪戦(ヤンマー)が浦和でのラストマッチとなる。

 遠藤は西野ジャパンの一員としてワールドカップ(W杯)ロシア大会に参加も、出場機会はなかった。かねて海外挑戦への意欲を口にしており、自身のレベルアップを求め、新天地での挑戦を決断した。浦和の広報を通じ「個人的にさまざまな思いがある中で決断した」とコメントし、シーズン途中でチームを離れることへの葛藤があったことも明かした。

 本職はボランチで、センターバック、サイドバックもこなす万能型プレーヤー。16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)にも出場し、手倉森ジャパンの主将を務めた。4年後のW杯カタール大会では主力としての活躍が期待される。今回のW杯中には日本代表の大半を占める海外組の選手とも多く話し、挑戦を勧められたという。「刺激になった」と、試合には出場できなかった大会を1つのきっかけにした。

 シントトロイデンには浦和でチームメートだったMF関根や、今年1月に福岡から移籍したDF冨安が所属している。ベルギーリーグは「欧州のショールーム」とも呼ばれ、強豪クラブへの移籍を目指す選手が集う登竜門のような位置づけでもある。チェルシーでのプレーも目標として語ったこともある遠藤は、まずはベルギーで研さんを積む。

 ◆シントトロイデン 1924年2月、ベルギー東部リンブルフ州でFCユニオンとFCゴールドスターが合併して創設。現在は日本のネット関連のDMMグループが経営権を保有し、今年1月から元東京GMの立石敬之氏がCEOを務める。ホームスタジアムのスタイエンは1万4600人収容。