FC東京が、DF太田宏介(30)の今季公式戦初ゴール、MF田辺草民(28)の1ゴール1アシストなどで、前節ベガルタ仙台からJリーグ史上2位タイ8ゴールを奪った横浜F・マリノスに大勝。首位サンフレッチェ広島が最下位名古屋グランパスと0-0で引き分けたため、勝ち点差を7に詰めた。

 東京が前半8分、先制した。FWディエゴ・オリベイラ(28)が倒されて得たFKを、太田が得意の左足で外からボールを巻く鋭いFKをゴール左にねじ込んだ。太田のリーグ戦でのゴールは17年4月22日のアルビレックス新潟戦以来、1年3カ月ぶり。

 前半26分、今度は右サイドからオリベイラが出したパスを中央やや左で受けた田辺が放ったシュートが、寄ってきたオリベイラの足に当たり、横浜GK飯倉大樹の逆を突いてゴール左に入った。

 さらに45分、中央からのスルーパスに抜け出した田辺が、飯倉をかわして左足でゴール右に流し込み、東京は前半だけで3得点を決めた。

 後半も東京の勢いは止まらない。15分、中央から仕掛けた田辺がDFに阻まれたこぼれ球を拾った、FW高萩洋次郎が右サイドに出したパスを、MF東慶悟(28)が右足でダイレクトにゴールに蹴りこみ4点目をゲット。GK飯倉は、まさかの4失点にピッチに突っ伏した。

 さらに同19分には、左CKにファーサイドで待ち構えたDF森重真人らが飛び込み、こぼれ球に両軍の選手が集まり混戦状態となったところに、DF岡崎慎が足を出してゴール左に押し込んだ。

 5点目を失った横浜のショックは大きかった。GK飯倉は座り込み、DF中沢佑二はゴール脇の水筒の水を飲むと、ピッチに投げ付け怒りをにじませた。後半24分、途中出場のFWウーゴ・ヴィエイラ(29)がPKを決め、同44分には19歳のMF山田康太が、こぼれ球をゴール右上に決めたが反撃もそこまで。前節、8ゴールを決めながら今節は大量5失点に沈んだ。