ジュビロ磐田はアウェーで浦和レッズに0-4と完敗した。今季最多失点で3度目の連敗。守備陣が崩壊し、攻撃面でも4試合ぶりの無得点だった。混戦のリーグで磐田は10位。前節と順位は変わらないが、下位との勝ち点は詰まっており、J1残留も安心できない状況だ。

 磐田は、粘り強い守備から勝機を探った。前半、相手のピッチを広く使った攻撃に苦戦した。同5分、カウンターから浦和FW興梠慎三(32)に抜け出されたが、GKカミンスキー(27)が阻止。同24分にも同様の形からピンチを招いたが、開幕戦以来21試合ぶりに先発したDF森下俊(32)が、体を張ってシュートを打たせなかった。

 カミンスキーを最後尾に、最終ラインには右からDF高橋祥平(26)、DF大井健太郎(34)と森下。昨季34試合でリーグ最少の30失点を誇った鉄壁の守備陣を軸に、無失点で耐えた。すると、同30分。MF山田大記(29)が左ポスト直撃のシュート。同32分には、MF松浦拓弥(29)が中央突破から右足で狙った。先制点とはいかなかったものの、徐々にゴールへの糸口もつかんで前半を折り返した。

 だが、後半10分。守備にほころびが生じた。ゴール前のこぼれ球に反応が遅れ、豪快なボレーを決められた。先制点を許したチームは、同16分にも中央を崩されて2点目を失った。同21分にFW大久保嘉人(36)とMF上原力也(21)を、同36分にはMF荒木大吾(24)を投入。しかし、状況は変わらず、同40、45分と立て続けに失点して力尽きた。

 今季最多4失点と守備が崩壊し、攻撃陣も4試合ぶり無得点に終わった。攻守で精彩を欠き、今季3度目の連敗。疲労感だけが残る一戦になった。【前田和哉】