Jリーグ発足時の「オリジナル10」でこの25年間、1度もJ2への降格を経験したことがない鹿島アントラーズと横浜F・マリノスの対決。ともに前節から3人を入れ替え、鹿島は新加入のMFセルジーニョがFW鈴木優磨とコンビを組んで初めて先発出場を果たした。

 一方の横浜は前節から3バックを採用している最終ラインをいじり、DF中沢佑二(40)を疲労などを考慮してベンチ外に。12年9月29日の大宮アルディージャ戦から続くJ1連続出場199試合、13年7月6日の大分トリニータ戦から続く連続フル出場178試合と、いずれもフィールドプレーヤートップだった出場記録がストップした。代わりに新加入のDFチアゴ・マルチンスが初先発。また、FC東京から加入した17歳のMF久保建英もベンチ入りを果たした。

 ボールを保持するのは横浜。しかし、効果的な攻めはまるで見られない。先にスコアを動かしたのは、前半から得点のにおいを感じさせていた鹿島だった。

 後半開始4分、DFチョン・スンヒョンのロングフィードをFW鈴木と競り合った横浜DF栗原勇蔵が頭でクリア。だが、そのボールがMF遠藤康の胸に来た。それをトラップで収めると、落ちきる前に左足ボレー。GK飯倉大樹の手をはじいてゴールネットを揺らした。遠藤の2試合連続ゴールで、鹿島が先制した。

 横浜は後半14分に、FWウーゴ・ヴィエイラとイッペイ・シノヅカの2枚替えを敢行。そのウーゴ・ヴィエイラを軸に徐々に決定機をつかみ始めるが、GK曽ケ端準を中心とした鹿島の守りを崩せない。後半35分に最後3枚目の交代カードをMF中町公祐で切り、17歳久保のお披露目は、次節ヴィッセル神戸戦以降に先延ばしとなった。

 後半41分には、MF天野純がFKから得意の左足でゴールを狙ったが、右ポストにはじかれた。

 鹿島が、ジーコ・テクニカルディレクター復帰後、初の連勝を果たし、横浜は2連敗となった。