ガンバ大阪がアウェー・ベガルタ仙台戦で、またも痛恨の逆転負けを喫した。神戸から今月に移籍したばかりのFW渡辺千真(32)が初出場初先発し、初シュートで先制点を奪ったが、後半に連続失点で1-2の敗戦。これで敵地は昨季途中から16試合勝ちなし。市原(現千葉)が98~99年に記録したJ史上ワーストの17試合にあと1試合と迫った。得失点差で長崎が最下位に転落、G大阪は17位に浮上も勝ちきれない深刻な状況が続く。

 肌寒さを感じる仙台でも、また勝てなかった。新加入のFW渡辺が2トップの一角で初出場初先発。前半27分、MF高のスルーパスを受けると左足でシュートを決めた。移籍後初シュートで先制点。救世主誕生かと思われたが、後半に雰囲気が一変した。

 同9分、右サイドでクロスの対応が悪く中央を崩されて失点。その3分後にも右サイドでクロスを上げられてオウンゴール。宮本監督は「失点した後にナーバスになるところが見られた」と振り返った。

 同じ状況が繰り返されている。ここ5試合は先制しながらもすべて後半に失点。同点とされながらも勝利したのは東京戦だけで、磐田戦と札幌戦は痛恨ドロー、名古屋戦とこの日の仙台戦は痛すぎる逆転負けだ。

 渡辺は「失点の両方ともクロスからやられているけど、それよりも攻撃に厚みを出さないと」。今夏J2山口から加入し、移籍後3試合目の出場で初先発したMF小野瀬は「失点した後、もっとやり直すエネルギーがあれば良かった。2失点目が早すぎる」。

 今季は敵地で11試合行うも未勝利が続く。昨季から16試合連続で勝ちなしだ。市原が持つ17試合のJ記録に迫るワースト2位となった。「何とか変えていかなければいけない。1点取られても大丈夫ぐらいの余裕を持ちたい」とMF遠藤。得失点差で最下位から脱出したが、いまだJ2自動降格圏の17位。次節26日には16位鳥栖との直接対決が敵地で待つ。G大阪が瀬戸際に立っている。【小杉舞】