J1ベガルタ仙台のFW西村拓真(21)が、ロシア1部のCSKAモスクワに電撃移籍することが26日、明らかになった。複数年契約での完全移籍となる。

西村はプロ4年目の今季、川崎FのFW小林悠と並び、日本人最多の11ゴールを決めるなど急成長。日本代表入りも視野に入る、新星ストライカーとして注目されている。近日中にメディカルチェックのため渡欧し、今週末にも正式発表される見込みだ。

CSKAモスクワはリーグ優勝6度の強豪で、かつてMF本田圭佑(メルボルン・ビクトリー)が4年間在籍し、ACミラン移籍へのきっかけをつかんだクラブでもある。本田の元同僚で、W杯ロシア大会でロシアの8強入りに貢献したGKアキンフェーフ、司令塔のMFジャゴエフらが所属している。

新たな挑戦に踏み切る西村は昨季のルヴァン杯でニューヒーロー賞を獲得した。一方でリーグ戦28試合で計35本のシュートを放つも、わずか2得点と決定力不足に悩まされていた。課題克服のため、今季から福永コーチに師事し、居残りシュート練習を繰り返した。

ファーストタッチの精度が向上し、足元を見ずに顔を上げてプレーすることで、前節の川崎F戦まで24試合で計45本のシュートを放ち11得点。決定率は昨季の5・7%から24・4%までにはね上がった。

チームにとって、シーズン途中での得点源の流出は痛手となるが、温かく見送る方針。9月1日のホーム清水エスパルス戦でサポーターに別れのあいさつをする。