今夏J2山口から加入したG大阪MF小野瀬康介(25)がJ1初ゴールを狙う。18日は大阪・吹田市内で清水戦(21日、アイスタ)に向けて練習。移籍後3試合に先発、3試合で途中出場している小野瀬は「早く結果(ゴール)を出して、ホッとしたい。ただ『頑張っている』だけじゃダメ」と、清水戦で移籍後初得点を目指す。

J2横浜FCの下部組織で育ち、11年にトップ昇格。17年に移籍した山口では背番号8を付け、中心として活躍した。今季途中まではJ2で25試合10得点。G大阪に移籍が発表された際には河村社長や霜田監督もクラブを通じてコメントするなど、山口で愛され、惜しまれながら送り出された。

だからこそ、小野瀬はG大阪で結果を残さなければいけなかった。「山口では絶対的な存在だった。今は毎日練習から競争。クオリティーの高い選手はいっぱいいて、自分の(先発の)位置を守るためにも競争に勝たなければいけない」。自身初のJ1への挑戦だが、チームは激しい残留争いを戦い、苦境に立たされている状況。「チームが勝つことが一番」という中で「自分らしさも出さないといけない。葛藤や難しさもある」という。

それでもここ2試合連続で先発し、2連勝に貢献。存在感は増しており、宮本監督も「康介もチームに慣れてやりたいことが周りと合致してきている」とうなずいた。前節神戸戦で右足を痛め、不安はあるものの、小野瀬は「試合は大丈夫」とキッパリ。現在、25歳のアタッカーを突き動かす原動力は「やりがいも重圧もある。このクラブを絶対にJ2に落としちゃいけない」という気持ちだ。

チームはJ2降格圏の17位。清水戦は今季初の3連勝が懸かる。勝利すれば5月2日の第12節仙台戦以来、4カ月半ぶりに残留圏に浮上する可能性もある。初ゴールの期待が高まる小野瀬は「何が何でも勝たないといけない」と力強かった。