湘南ベルマーレは22日、ホームのBMWスタジアム会見を開き、前身の藤和不動産サッカー部の創部から50周年を迎えることを記念し、12月22日に同所で横浜F・マリノスとのレジェンドマッチ(OB戦)を開催すると発表した。

横浜F・マリノスは、ベルマーレ平塚としてJリーグに昇格した初年度の94年3月16日に、ホームで対戦し、FWアウミールのゴールで延長Vゴールで1-0でJリーグ初勝利を挙げた記念すべき相手だ。

レジェンドマッチには、藤和不動産・フジタ・ベルマーレOBと日産自動車・横浜F・マリノスOBが出場する。湘南からは、94年の横浜戦にも先発するなど91年から97年までプレーしたMF岩本輝雄氏(46)、同じく横浜戦に先発し93年から96年までプレーしたMFベッチーニョ氏(52)、01年から04年までプレーした元コロンビア代表MFパラシオス氏(49)、J2時代の06年から11年までプレーし、湘南を11年ぶりとなるJ1復帰に導いたMFアジエル氏(38)の出場が決定した。

湘南の水谷尚人社長は、元日本代表MF中田英寿氏(41)とも交渉中であるとし「交渉はしています。話はしていますがコンディションの上がり具合?」と語った。そして、この日会見に出席し、出場が決まっている元日本代表DF名良橋晃氏(46)とJ3福島ユナイテッドFCの田坂和昭監督(47)を見て「おふたりからもプッシュはあると思います」と語った。田坂監督は「(中田氏は)どこにいるか分からない」と言い、報道陣を笑わせた。

湘南OBはクラブ創立50周年記念オーセンティックユニフォームを着用し、戦う。水谷社長は「マリノスに快諾いただいた。ぜひ、やろうよと言っていただきました。(ユニフォームなど)マリノスの方も、いろいろ考えられている」と語った。その上で「多くの方に支えられて今がある。そのことに、改めて感謝する機会、次の50年に、どのような道を歩くかという話を、明るく出来る機会になればいいなと感じています」と試合開催の思いを語った。小、中、高校生の試合も組み、1日サッカーを楽しむ日にするという。

名良橋氏は「僕もOBとして短い年数ですけど、一員として活躍して出られるのをうれしく思います。(横浜には)94年に(Jリーグに)上がって初めて勝った。1ー0でVゴールで勝った。やるからには勝ちにこだわりたい。ベルマーレの歴史はこれからも続く。いいゲームにしたい。逆サイドの田坂さんは当時、ボランチで出ていて試合でご迷惑をかけた。ご迷惑をかけないようにプレーしたい。体を作って頑張りたい」と意気込んだ。再会したいOBについて聞かれると「僕はベッチーニョとの再会が楽しみですし、集まってくるレジェンドの仲間と和気あいあいとしたい」と笑みを浮かべた。

田坂監督は「OBの一員として出られること、企画を作ってくれたベルマーレの人の感謝したい。ここでデビューし、苦しいこともあったし、新人王も取らせてもらった。ベルマーレに感謝を返すことが出来なかった。私の息子は当日、誕生日。監督の姿しか見たことがない。選手にコンディションを整えろと言っているが、私が整えたい」と感慨深げに語った。その上で「当時のベルマーレは攻撃的で湘南の暴れん坊と言われていた。輝(岩本氏)と名良(名良橋氏)の両サイドを再現して欲しい。名良と久々にやれるのは楽しみ」と名良橋氏とのプレーに期待した。【村上幸将】