湘南ベルマーレが、前身の藤和不動産サッカー部が68年に創部以来、50周年を記念する試合で後半42分のDF大野和成(29)のゴールで1度はリードも、後半ロスタイム4分にセレッソ大阪MFソウザ(30)のゴールを許し引き分けた。

開始1分、C大阪にアクシデントが発生した。日本代表合宿を右足中指の骨折で離脱したFW杉本健勇(25)が、湘南DF山根視来と競り合う中で右肩を痛め、倒れ、ピッチを出た。同5分、杉本は高木俊幸と交代すると、悔しさをにじませ、右手で目をぬぐってピッチを後にした。

湘南は、C大阪の杉本がピッチを出て、1人数的有利だった前半3分、右からの浮き球をゴール前でFW小川慶治朗がDFと競り合ったこぼれ球を、MF秋野央樹がシュートもGKに止められた。同21分にも、秋野が縦に仕掛け、ペナルティーエリア付近でDFマテイ・ヨニッチに止められたが、そのこぼれ球をFW梅崎司が右足でシュート。枠を外したが、湘南がいいリズムで攻めた。

その後はC大阪がラインを高く上げて湘南を押し込み、湘南陣内でボールを回した。前半25分、MF清武弘嗣が左から中央にドリブルし、シュートもGK秋元陽太に阻まれた。同35分にもMF山口蛍が思い切りよくミドルシュートを放ったが、秋元に止められた。

C大阪は後半、三角筋で右肩をつった杉本がピッチサイドで見守る中、攻めた。8分、MF山村和也の左クロスを、ファーサイドで待ち構えた清武がシュートも、GK秋元の正面を突いた。

湘南は後半33分、ルーキーFW山口和樹がリーグ戦に初出場した。そして同42分、DF坂圭祐がゴール前に上げた浮き球パスを、大野が決めて先制。大野を中心に歓喜の輪が出来た。

ところが最後の最後に劇的なエンディングが待っていた。C大阪の左CKから湘南ゴール前で混戦になった。オーバーラップしたGKキム・ジンヒョンのシュートは秋元がかき出したが、こぼれ球をソウザがたたき込み引き分け。C大阪がラスト1プレーで勝ち点1を拾った。