浦和レッズMF長沢和輝(26)が、ヴィッセル神戸戦の後半31分に今季初ゴールを決めた。長沢は試合後、自身とMF阿部勇樹との交代を告げるボードが出ていたのをDF岩波拓也から指摘され、狙って決めたものだったと明かした。

長沢は後半31分、MF柏木陽介の右からの浮き球パスをファーサイドで待ち受けると、ジャンプしてヘッドでたたき込んだ。その直後に阿部と交代し、ピッチを後にした。試合後、ゴールについて聞かれると「岩波選手が、掲示板を見て『交代だから結果を残していけよ』みたいに言ったので、ちょっと上がってやろうと思って前に行きました」と言い、笑った。

交代について、どこで知ったかと聞かれると「ハーフラインを越え(FW興梠)慎三選手のボールが渡ったくらいかな? 誰が交代かなと、チラチラみんな見ていたと思う。近くだったし(岩波が)声をかけたんじゃないか」と振り返った。ゴールの感触については「(柏木からの)ボールがすごい良かったですし、ゴールも近かったので、そんなに難しくなかった」と振り返った。

前半23分には、柏木の左からの浮き球パスを、神戸DF橋本和がヘッドでクリアしたこぼれ球を、MFルーカス・ポドルスキと競り合った。その中、足を伸ばしてボールを落とし、MF青木拓矢(29)の先制点をアシストした。

試合前からポドルスキを警戒し、チームとしても対策を練っていたという。長沢は「彼は本当にいい左足を持ち、フィジカルも高いレベルにあるので、はがされないこと、しっかり左足をケアして決定的な仕事をさせないように、ということはチームとして意識していました」と明かした。

その言葉どおりのプレーで、ポドルスキとの競り合いに勝ち、貴重な先制点をもたらすプレーを実践した。長沢は「マイボールにしようと思い、早めに先に触ろうと意識しました。こぼれたところで、僕のボールで(シュートを)打ちたいと思ったんですけど、青木君も外にいて、いいところでGKの逆を取って得点につなげてくれたことで逆に感謝です。試合を有利に進められた要因です」と笑みを浮かべた。【村上幸将】