浦和レッズはFW武藤雄樹(29)が逆転弾を含む2得点と躍動し、鹿島アントラーズに3-1と快勝した。勝ち点45の5位に浮上し、同46の3位FC東京に1点差。3位までに与えられる来季のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権をいよいよ射程圏にとらえた。

鮮やかな2発だった。1-1の後半15分。ペナルティーエリアのやや外でパスを受け、反転してDFをかわした。「ずっとあの位置でのターンの感覚がよかった」。8月の第22節磐田戦でアシストを記録してから、手応えをつかんでいた動き。振り向きざまに見えたゴール右のシュートコースへ、迷わず左足を振り抜いた。終了間際にはFWナバウトのパスを受け、1人で約40メートルをドリブルで突進。DF3人を振り切ってダメ押し点を決めた。チームメートから「メッシだ」とからかわれて祝福され「自分でいくことしか考えてなかった。チームを助けられてよかった」と笑顔を見せた。

これで武藤は、15年に仙台から浦和に加入後、得点したリーグ戦は30勝3分けと不敗神話も継続した。「こういうゴールで自信をつけて、大事なところで決められる選手になりたい」と頼もしく言い切った。リーグ戦はあと4試合。東京、札幌など上位勢との対戦が残り、3位に食い込むために負けられない戦いが続く。【岡崎悠利】