J3のSC相模原の元日本代表GK川口能活(43)が14日、相模原市役所で引退会見を開いた。

川口には質疑応答で、「記憶に残った、驚いたセーブやシュートは?」と質問が飛んだ。川口は1996年(平8)7月22日のアトランタオリンピック(五輪)予選に出場1次リーグ初戦の強豪ブラジル戦(1-0勝利)でキャッチした、DFロベルト・カルロスのシュートと、2006年(平18)のワールドカップ(W杯)ドイツ大会1次リーグのブラジル戦(1-4敗戦)前半の、MFジュニーニョ・ベルナンブカーノのシュートの2つを挙げた。

川口は「まずは、アトランタ五輪でロベルト・カルロス選手のシュートをキャッチしたことですね。自分でもキャッチできると思わなかったが、マリオ・コーチはキャッチするまで練習を終わらせてくれなかった。その、たまものですね」と笑いながら語った。

また、ジュニーニョ・ベルナンブカーノのシュートについては「ドイツW杯前半でジュニーニョ・ベルナンブカーノ選手のシュートを指先で触った。すこしずれていたら折れていたかもしれない…忘れられない1つ、いや、2つですね」と語った。

川口は、よほどジュニーニョ・ベルナンブカーノのシュートが記憶に深く残っているのか、後半8分に防げなかったシュートも挙げた。「1番強烈だったのは、ジュニーニョ・ベルナンブカーノ選手の2点目のゴール。もう1度受けるとしたら、予測は出来るので防げるかも知れませんけど、受けた衝撃は今でも鮮明に覚えていますね。すばらしいシュートでした」と語った。

またGKとして、うれしかったゴールとして、1996年(平8)3月24日のアトランタ五輪アジア最終予選サウジアラビア戦に2-1で勝った時に前園真聖(解説者、タレント)が決めた決勝弾、そして1997年(平9)11月16日のW杯フランス大会アジア最終予選第3代表決定戦のイラン戦で、FW岡野雅行(現J3ガイナーレ鳥取)が延長後半13分に決めたゴールデンゴールを挙げた。川口は「サウジアラビア戦で前園さんが決めたゴール。あれとジョホールバルの中田英寿からの岡野雅行さんのゴール。この2つは自分にとって世界大会に出るために必要、決めてくれたゴールだったので、かけがえのないゴールでしたね」と笑みを浮かべて振り返った。【村上幸将】