青森山田は2-1で八戸学院野辺地西を振り切り、22年連続24度目の全国出場を決めた。後半中盤に追いつかれたが、来春J1北海道コンサドーレ札幌入団が内定しているMF檀崎竜孔(りく)主将(3年)のゴールで勝ち越した。

主将の1発が重苦しい雰囲気を吹き飛ばした。後半34分、檀崎主将が右からのクロスを左足で決め、歓喜の雄たけびを上げる。ベンチ前の黒田剛監督(48)とサイドライン上で握手をかわした。開始2分には相手PKエリア左外からのFKで先制ゴールを演出。1ゴール1アシストの活躍で「頭が真っ白で覚えていません。(同点にされて)焦っていたので決まってよかった。(先制の)セットプレーは自分たちの武器。いいボールを供給できた」と大黒柱の役割を果たした。

最終ラインを高く保った相手に、オフサイドに苦しんだ。黒田監督は「背後を狙ったらすべてオフサイドで攻撃の流れが止まった。今後、戦う上でいい学習材料になった」と前向きに話した。チームは現在、高校世代最高峰のU-18(18歳以下)プレミアリーグ・イーストで2位をキープ。残り3戦で、檀崎主将は計16得点で得点ランク首位に立つ。同チャンピオンシップを制し、全国高校選手権で初優勝した2年前がだぶる。1年時からレギュラーで全国制覇を経験した檀崎主将は「(プレミアリーグの)チャンピオンシップで勝って、勢いをつけて選手権に乗り込みたい」と2年ぶりのWタイトル獲得を目標に掲げた。【佐々木雄高】