来月30日に開幕する第97回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が19日、都内で行われた。創部14年目で初出場の浜松開誠館(静岡)は、初戦となる2回戦(1月2日埼玉・NACK5、午後0時5分開始)で長崎総科大付と対戦することが決まった。

抽選を終えた浜松開誠館DF山田梨功主将(3年)は引き締まった表情で言った。「どこも強豪ばかり。県代表の誇りを持って戦います」。

指揮官も謙虚に戦う姿勢を示した。青嶋文明監督(50)自身は清水商(現清水桜が丘)2年時に全国選手権で優勝。J1清水エスパルスでプレーするなど、選手としての実績はあるが、全国大会で指揮を執るのは初となる。対する長崎総科大付は前回ベスト8の強豪で、同校の小嶺忠敏監督(76)は過去に国見(長崎)を6度の全国選手権優勝に導いた名将だ。青嶋監督は「とにかく食らい付くだけです」。

県勢は3年連続初戦敗退中で「サッカー王国」復活の重責も背負う戦いになる。だが、同じブロックには前回優勝の前橋育英(群馬)や、15年度覇者の東福岡、過去3度頂点に立った古豪浦和南もいる。激戦区だが、青嶋監督は「全国に出なければ、経験できないことです」と、前向きに捉えて開幕を心待ちにした。

創部14年目で初の全国出場。山田は「開誠館の名を広めたい。優勝を目指します」と宣言した。本番はここから。まずは年明けの初戦に照準を合わせていく。【古地真隆】