全国高校サッカー選手権(12月30日開幕、埼玉スタジアムほか)の組み合わせ抽選会が19日、都内で行われた。16年度に初優勝を経験した青森山田MF檀崎竜孔(りく)主将(3年)が、V奪還と得点王獲得に挑む。背番号10を背負い、優勝争いをするU-18プレミアリーグEASTでも16得点で得点ランクトップ。J1北海道コンサドーレ札幌入りが内定しているエースが、全国最多22年連続出場の伝統校を引っ張る。初戦となる2回戦(来年1月2日)の相手は、昨年と同じ草津東(滋賀)に決定した。

青森山田の檀崎は、頂点に飢えていた。国見(長崎)を超える史上最長22年連続出場の大舞台。「2年前は優勝という形に終わったけれど、自分たちの代では何も成し遂げていない。山田の主将として、10番として、違いを見せたい」と闘志を燃やした。

スペインリーグ・ヘタフェで活躍する日本代表MF柴崎岳(26)やJ1ヴィッセル神戸MF郷家友太(19)ら、偉大な先輩たちを目指すのではなく、超える存在になることが目標。「自分は自分。とにかくゴールという形で全国制覇を目指す。そうすれば、おのずと得点王もついてくる。まだまだ未熟だと思っているので、もっと成長しないといけない」。チームも個人も日本一の称号を得て、プロの門をたたくつもりだ。

高校生年代最高峰となるプレミアリーグEASTは、3節を残して2位につける。16得点と量産し、9勝6分けの無敗。25日には首位の鹿島アントラーズユースと直接対決。1年時にはプレミアを制して勢いもつけ、選手権を制しただけに「まずは鹿島戦に勝つこと」。主将として個性ある選手をまとめ、ピッチ内では結果で導く。目の前の1戦1戦を成長の糧とする。

チームは昨年、2116分の1の確率で2年連続の選手宣誓を引き当てた。3年連続はなかったが、初戦の相手は2年連続で草津東。東西を分けて抽選するため、同県相手は529分の1。だが、同校対決は各地区大会を勝ち上がってきただけに、確率は計り知れない。黒田剛監督(48)も「宣誓を回避しても、今度は対戦相手が一緒とは…」と苦笑い。檀崎は「相手はリベンジの気持ちは強いと思う」と警戒。昨年の3回戦敗退、今夏の全国総体2回戦敗退したリベンジの気持ちで上回る。【鎌田直秀】