ベガルタ仙台が瞑想(めいそう)パワーでホーム最終戦を制する。チームは24日の鹿島アントラーズ戦へ向け、リカバリートレーニングにヨガ講師を招き、心身をリセットさせた。サッカー界では、長友佑都、本田圭佑(ともに32)など日本を代表する選手が、パフォーマンス向上のためヨガを練習メニューに取り入れている。

リーグ戦トップ5、天皇杯ファイナリストへ向け、体内をリフレッシュさせて万全を期す。トレーニングを終えた蜂須賀孝治(28)は「鼻でしっかり呼吸してリラックスすることができました。やっているうちに体も少しずつ柔らかくなっていくのが分かりました」と効果を口にした。

選手を指導した講師の小島さとみさん(41)は「運動で緊張した筋肉を弛緩(しかん)させ関節の可動域を広げ、神経の興奮や緊張を取り除いて冷静な状態にもっていくのが目的です」とヨガの効能を説明した。ヨガによる瞑想でスポーツ選手が極度に集中した状態で体感する「ゾーン」と呼ばれる精神状態に陥りやすくなると言われる。

「拡散している意識を自分の内側の1点に集中させることでエネルギーが増幅しベストパフォーマンスを引き出します」(小島さん)。MF野津田岳人(24)、FWジャーメイン良(23)は「1点に集中することができました」と早くも「ゾーン」突入を体感。今季ホーム最終戦を前に「気」を充実させ、アジア王者を迎撃する。【下田雄一】