ベガルタ仙台のMF蜂須賀孝治(28)が驚異の回復力を見せ、来季始動日に間に合うメドがたった。11月24日の鹿島アントラーズとのホーム最終戦で左足関節外側靱帯(じんたい)を損傷し、全治約2カ月と診断されたが、回復が早く約1週間前倒しでチームに合流する構えだ。

18日は仙台市内のクラブハウス内で約3時間、リハビリを中心にメニューをこなした。この日は来季の契約更新も発表され、「21日から芝生の上でトレーニングを始めます。トレーナーと相談しながら、練習メニューの負荷を少しずつ上げていく。始動日には合流できていると思う」と話した。

海外などでオフのバカンスを満喫している選手が多い中、年明けを仙台で過ごし調整を続ける。クラブハウスには1月5日のアジア杯(UAE)開幕を控えるGKシュミット・ダニエル(26)も足を運ぶ。「代表に選ばれる選手だけあって、意識の高さはすごいものを感じるし刺激になっている。リハビリだけでなく、来季へ向け足りない部分を鍛えていきたい」と刺激を受けている。

昨年も甲府との最終戦で右膝半月板を損傷し今春キャンプはリハビリに終始したが、第7節から右サイドに君臨。左右両足から放たれるクロスから4ゴール5アシストをマークするなど、チームの得点源として活躍。それだけに再負傷により、大舞台に立てなかったことが悔やまれる。天皇杯決勝はスタンド観戦。「サッカー選手として、天皇杯決勝の舞台に立つことはなかなかない。出場を果たせなかった悔しさを忘れずに、来季に向け準備していきたい」と、来シーズンへ決意を新たにした。【下田雄一】