憧れの大迫(ブレーメン)をほうふつさせる3ゴールだった。尚志のU-17日本代表FW染野唯月(2年)が、準決勝以降では07年度の流通経大柏の大前以来となるハットトリックで青森山田を苦しめた。

前半26分に、FKからニアに走り込み右足で先制。逆転された後半23分には、3人からチャージを受けながら鋭く切り返してかわし左足で決めた。30分にはダイレクトパスに反応し右足で勝ち越し。敗れたとはいえ“半端ない”輝きを放った。「ゴールは自分のよさを出せたけど勝たせられなかったのは自分の責任。守備とかまだまだ足りない」と無念の表情を見せた。

鹿島ジュニアユースつくば出身で、当時から大迫を参考にしていた。先のアジア杯も「どうしても目がいっちゃう。ターンからのシュートなんか本当に速い」とチェックを欠かさない。来季から高校年代最高峰のプレミアリーグへの参入も決まっている。「さらに成長できるはず。自分が中心になって、来年こそ全国優勝したい」と雪辱を誓った。【野上伸悟】